冷静に「狂って」みるのも難しい [読書(新書)]
ひろ さちや 著: 「狂い」のすすめ
狂いのすすめ なんていうイカレタ タイトルだ。
しかも作者のペンネーム、ひらがなだし。
僕はまだまだ狂いたくないし、
新書ブームに乗っかろうとしているだけなんだろうなっと当初は思っていた。
そんな中、ある日のこと、どうしても新書が読みたくなった。
読みたいと思っていたものが、たまたまなく
(新書は発刊して半年くらいのものでも、人気がないと小さな書店にはならばなくなる)、
どうしようもなくてブックオフに行ったときに、本書を見つけた。
読みたかったものがない、けれど新書が読みたい。
定価の半額だし、いいや勢いで買っちゃえとばかりに購入。
読んでみると、なるほどこういう考えもあったのか。
僕は寺の坊さんに名前を付けられたにもかかわらず無宗教。
著者は仏教の教えを上手に使い、狂えとすすめる。
この世の中がおかしくなっている。
だから狂うことは、むしろ正しい。社会に順応できていることこそ危険であると。
狂うとは、社会を否定することである。
しかしそれは対立することではない。
否定しながらも、社会から逸脱することは現実的に難しい。
ならば社会を受け入れたフリをして、心では否定してやろうと。
なるほど、思い切りのいい考えだ。
ちょうど今の仕事で腹の立つことも多いし、
狂ってみるのもいいかもしれない。
通常の業務はしっかりこなしつつ、
腹の底では上司を嘲笑ってやれっと・・・。
結構、屈折しているが、まあいいっか。
実際はこれを実践する前に、
上司の無責任さを指摘してやったのですが。
なかなか達観できないものです。
セカンドライフ [読書(新書)]
浅枝 大志 著:ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸
アスキーから新書が立ち上がった。
それ自体に興味があり、セカンドライフとはどういうものか全くわからずに購入してしまった。
老後生活、第二の人生の指南だとばかり思って・・・。
まあ、今から老後生活を考えているのかと言われると、
ひかれてしまいそうだが。
ブログを始めた理由も同じなのだが、最近のITの動きに疎くなっていた。
もう一度学ぶためにも、いろいろと調べてみようと思っていた。
セカンドライフとは、仮想の3D世界の中で、
ユーザーが主体的に楽しむものである。
実生活の町並みに似ている中で、好きなことができる。
買い物もできるし、何もしないことすら選択できる。
他のネットコミュニティーと違うところは3D空間のため、
よりリアル、そして規制やルールが限りなくゼロに近いこと。
またオンラインゲームと違って、何かの仮想キャラクターになる必要がない。
自分が自分として参加できるのが特徴だ。
僕も数年前にMSNチャットにはまり、多くの友人や知人などができ、
当時は毎晩、夜遅くまでやっていた。(チャットで読書部屋っというカテゴリがあった。)
週末などは、朝5時までチャット。
チャットで寝不足なのに10時からサッカーチームで汗をかいていた。
とても身体によくないのはわかっていたが、
朝までチャットの後、サッカーというお決まりの趣味は、
やめるまでに相当の時間がかかった。
よくもまあ、あんなにハマッタものだ、自分でも感心する。
おかげでタイピングはすごく速くなり、仕事では役立ってはいるが・・・。
あの頃の情熱を持って、セカンドライフがやれるかっというと、
今の自分には無理な気がする。
とても大きなビジネスや、経済圏となりうるセカンドライフに興味こそあれ、
体験するにはそれなりの気力と体力が必要そうだ。
ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸 (アスキー新書 8)
- 作者: 浅枝 大志
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2007/04/10
- メディア: 新書
会計を楽しむ [読書(新書)]
山田 真哉著 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
僕は、会社では経営管理を中心に、財務、経理を担当している。
本書を読もうと思ったきっかけは、
後輩にどうにか経理を面白いものと感じてもらいたかったからだ。
本書は、さおだけ屋が、実際に売っているところを見たことがないのに、
何故商売が成り立っているのかっという点に着目している。
ここを取っ掛かりとして、会計、経営が面白いものだ、難しいものではないという書き方をしている。
会計の入門書としては、本書はぬるい。
むしろビジネス書というより、趣味の読書といった感じで、
肩肘張らずに読み進めると良いと思う。
しかし、内容はなかなか面白い。あっという間に読み終わるはずだ。
会計アレルギーも、本書のワクチンで幾分和らぐはずだ。
僕は普段、経済を流れをついつい想像してしまう。
例えば、街にいるチラシ配り。
ここで自分がチラシをもらうか、もらわないかで、どのような経済効果があるか。
チラシを受け取る→チラシ配りの業者がチラシを1枚発注→印刷会社が収入増→原料会社が収入増
→早めに配り終われたことで、バイトの人がその時間を何かに当てられる。
ただ、ここで問題なのは、自分がチラシを見て購入しないこと・・・。
(しかも、チラシはたった1枚の消費だし)
たぶん、自分が買えば、経済のサイクルとしては期待効果を充足できるはずですが。
後輩の子達に、仕事を面白く感じてもらうためにも、
僕のしゃべりと教え方の創意工夫が大事であり・・・。
世の先生方はみんな、こんな努力をしているのかなぁ。
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
- 作者: 山田 真哉
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/02/16
- メディア: 新書